イスラエル軍とパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの間で双方の報復攻撃が激化している。ガザ地区では市民や民間施設の巻き添え被害が深刻で、住民の反発が強まっている。
「家族で就寝中の自宅を空爆され、何の罪も無い妻子を殺された。許せない」。9日未明、ガザ地区中部デールバラフの一戸建てで3人で寝ていた際、攻撃を受け、妻のエナスさん(23)と娘のバヤンちゃん(1)が死亡、自身も左足骨折など重傷を負った警察官ムハンマド・アブハマシュさん(29)は14日、そう憤った。
妻のおなかの中には出産間近の9カ月の赤ちゃんがいた。死後、「ハヤ」(アラビア語で「生命」の意味)と名付けた。「妻は家事や子育てをしながら、小学校教師になる夢をかなえようと大学に通っていた。家族でずっと幸せに暮らしたかった」と涙声で話した。
イスラエル軍は8日夜~9日、…