ジャカルタで開催中のアジア大会で22日、スタジアムのチケット売り場にインドネシア人が殺到した。お目当ては「国技」と言われるバドミントンで中国と対戦する男子団体決勝。当日券は午前6時に売り切れたというが、空のチケットボックスにファンが詰め寄るという熱狂ぶりだ。
21日の準決勝で日本に勝ち、決勝進出を決めたインドネシア。体育館は地響きのような歓声と叫び声が混じり、日本代表の朴監督が「これだけすごいと選手はマインドコントロールが難しい」とこぼしたほど、インドネシアファンの声援が選手を後押しした。
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歴史的な瞬間を見ようと、22日の決勝目当てに、スタジアムの前にあるチケットボックスには当日券を求めるインドネシア人が大行列を作った。現場のスタッフによると、「午前6時に売り切れた」というが、それでもあきらめきれないファンは待ち続ける。
午前10時ごろ、子どもたち2人を連れ、スティックバルーンを持っていたワンさん(39)は「6時半に来たけど、すでに並んでいた。もう4時間も待っているよ」。インターネットでもすでに完売となっておりあきらめきれずに朝から並んだという。「バドミントンは国で1番の人気スポーツ。絶対見たい」
AFP時事によると、チケットを巡ってはトラブルも起きている。ネット販売では当初の購入サイトはサーバーがダウンするアクシデントが発生し、主催者は新しいサイトに移行。今は国内ネットショッピングで販売されているが、多くが売り切れになっている。
一方で、開会式前にチケットが売れたのは全体の2割ほど。スタジアムでは空席が目立つ競技も多く、人気競技とそうではない競技での差が目立っている。(ジャカルタ=照屋健)