29日午前6時40分ごろ、博多湾を航行中の遊漁船の船長から「端島(はしま)に男性1人が上陸している」などと118番通報があった。男性は27日夜に福岡市営渡船に乗って夜景を撮影中、過って海に転落。自力で近くの無人島の端島に泳ぎ着き、二晩を過ごしたという。
福岡海上保安部によると、男性は福岡市東区の会社員(53)。27日午後8時、ベイサイドプレイス博多ふ頭(福岡市博多区)から、志賀島(同市東区)行きの市営渡船に乗船。約20分後、携帯電話で夜景を撮影しようとした際に過って海に転落したという。
男性は近くの端島に自力で泳いでたどり着いたが、携帯電話を落としたため連絡できず、飲まず食わずで二晩を過ごした。日中は灯台付近や岩の上から通りがかる船に助けを求めたが、気づいてもらえなかったという。
29日早朝、端島近くを通った遊漁船が男性を発見。第7管区海上保安本部に連絡して救助された。男性にけがはなかったという。(木下広大)