大リーグはレギュラーシーズンが残り1週間となった。ア・リーグは24日、田中のいるヤンキースを含め、プレーオフに出場する5チームが確定。ナ・リーグは、東地区優勝のブレーブスを除き、残り4枠は混戦となっている。
アでは今季、チームのレベルの差がはっきりした。15球団中、勝ち越したのは7球団。中地区にいたっては、5球団中、3連覇したインディアンスだけだ。
強さが際立ったのが、東地区で3連覇を成し遂げたレッドソックス。この日の勝利で106年ぶりに球団最多勝利を更新する106勝に到達。両リーグ最高勝率も決めた。西地区ではワールドシリーズ2連覇を狙うアストロズが健在。先発投手5人が2桁勝利を挙げた。
東地区のヤンキースは96勝ながら、10月3日に行われる一発勝負のワイルドカードに臨む。先発投手ではセベリーノが18勝、田中将大が5年連続2桁勝利となる12勝。打線も新人2選手含む6人が20本塁打以上で、チーム252本塁打は両リーグ1位だが、主力に故障が相次ぎ、レッドソックスを上回れなかった。
アストロズが西地区優勝を決めれば、ヤンキースのワイルドカードゲームの相手は、2014年以来のプレーオフを決めたアスレチックスとなる。6月15日時点では34勝36敗だったが、翌日以降から61勝26敗と現在最も勢いがある。
ナは飛び抜けたチームが最後まで出なかった。中地区は首位カブスとブルワーズ、西地区は首位ドジャースとロッキーズが1・5ゲーム差で今も優勝を争っている。ワイルドカードの2枠争いも、現時点で2位のカージナルスと3位ロッキーズが0・5ゲーム差内にいる。
この中で、戦力が充実しているのはドジャースだ。シーズン途中の大型補強が成功し、チーム226本塁打、チーム防御率3・38は現在ともに両リーグ2位。救援陣強化のため先発で活躍していた前田健太を回せるほど、選手層も厚い。プレーオフ進出を決めれば、2年連続でワールドシリーズに進む力は持っている。(遠田寛生)