大阪府警富田林署から逃走した男は、「想定外」の行動をとった。自転車での「日本一周」を装って各地に立ち寄り、西へ。49日目に山口県内で身柄を確保されたが、最終的にどこへ向かい、どうするつもりだったのか。男は逮捕後、何も語っていない。
「(日本一周)達成後の仕事などのことは未定ですが、この旅で色々なことを学び、今後の生活の糧にしたいと考えております」
山口県・周防大島で9月18日から1週間余り、素潜りやサイクリングをして過ごし、道の駅「サザンセトとうわ」に滞在した樋田淳也容疑者(30)=加重逃走容疑で逮捕=とみられる男は、支配人(54)にこんな手紙を残していた。
強制性交容疑などで逮捕されていた樋田容疑者は、8月12日に逃走後、何らかの手段で四国へ。自転車で日本一周を目指していた男性(44)と9月上旬に出会い、行動をともにしたという。
その後愛媛県今治市からしまなみ海道を通って広島県へ。9月10~13日に呉市の大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)や世界遺産の原爆ドーム(広島市中区)を訪問。その後は山口県内に入り、アーチ状の形状で知られる錦帯橋(きんたいきょう、山口県岩国市)なども訪れていたことが、男性の警察当局への説明で判明した。
寝泊まりはルート上の道の駅などですませていたといい、サザンセトとうわもその一つだった。樋田容疑者とみられる男は店員らにもきさくに話しかけ、素顔での記念撮影にも応じていたという。
逃走直後、協力を求めるためか…