大阪府警富田林署から逃走した男が自転車での「日本一周」を装っていたとされていることに、自転車での旅の愛好家から「イメージダウンで冒険に支障が出る」と心配の声が上がっている。全国をめぐる旅に疑いの目が向けられかねないからだ。
逃走容疑者、観光地を転々 苦渋の大阪府警
逃走容疑者、原爆ドーム周辺で野宿か 広島経由で山口へ
加重逃走容疑で逮捕された樋田淳也容疑者(30)は、自転車で西へ向かい、道中は日本一周のふりをしていたとみられている。山口県周防大島町の道の駅では、倉庫に寝泊まりさせてもらっていた。
「帰国早々、悲しいニュースでした」。自転車で世界一周を達成し、9月28日に帰国したばかりの出堀(でぼり)良一さん(34)=東京都=は残念がる。
9年4カ月かけて115の国・地域を走破し、帰国後は九州をめぐっている。旅の途中、住民らの善意で食料やトイレ、雨宿りの場所を無償で提供してもらうこともあり、「多くの方々の親切を得て走り続けられる。その親切心を裏切ることがあってはいけない」。
風評被害が生まれ、サポートが得にくくなるのを心配している。「今のところ実害はないけど、道の駅などは警戒されそうで寄りづらい」と嘆いた。
約50カ国を自転車で旅した福…