築地最後の日の6日、エビ専門の仲卸「平井本店」の平井啓之さん(77)は、魚河岸が日本橋にあった頃から続いてきた店を閉じた。訪れる人たちに頭を下げ、「お世話になりました」と別れを告げた。
魚河岸ものがたり
開場80年余、日々変化する築地の記録
築地生まれ。幼い頃、空襲から逃れるために多摩に移った。私立桐朋高校を卒業した。「上野の美学校に行きたかったんだ」。東京芸大を志したが、仲卸3代目を継ぐはずの兄が急逝。家業を背負うことになった。
「よく泣いたよ」。青山学院大…
仲卸と定食屋のあうんの呼吸 最後までカキがある理由ウニの味に進化の歴史あり 元国鉄マンは夜汽車で運んだ巨大マコ、目利きは一瞬で手放した 築地の常連の歩き方吉野家1号店、世界に一つだけの店 築地市場とともに幕