革命からこぼれ落ちた同性婚 キューバで容認の議論進む——贯通日本资讯频道
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革命からこぼれ落ちた同性婚 キューバで容認の議論進む

カリブ海の社会主義国キューバが、憲法を改正し、同性婚を認める方向へと踏み出した。これまで同性愛者は迫害されてきた。キューバ革命が目指した「全ての人が平等に扱われる社会」づくりは今なお進行形だ。(ハバナ=岡田玄)


「組織を追放された理由は『服装がおかしい』でした。でも着ていたのは周りの女性と同じブラウスやズボン。本当の理由は違ったのです」。ハバナに暮らす編集者のテレサ・フェルナンデスさん(58)は、教員養成学校での経験を厳しい表情で語った。


当時19歳。革命の理念に賛同し、共産党の青年組織「共産主義青年同盟」で活動していた。


同性愛を自覚したのは中学生のころ。自分自身が怖かったが、18歳の時、「女性を愛する方が幸せ」と確信した。


当時の同性愛者は隠れて出会いを見つけた。口のかたい店員のいる喫茶店。理解者の家でのパーティー。フェルナンデスさんも、そうして恋人と知り合った。


周囲にはレズビアンであることは隠していたが気付かれ、党組織を追われた。教員養成学校にいづらくなり、ハバナ大学に転入。1987年にイタリアへ渡り、大学で文学を教えた。


帰国は2011年。ゲイのキューバ人が発表したブログを目にしたのがきっかけだ。「キューバ社会が変わりつつあると感じた」


ブログを書いたのは新聞記者のフランシスコ・ロドリゲスさん(46)。自身がゲイで、HIVに感染していることを明かし、同性愛者が直面する問題をつづった。ロドリゲスさんは「革命は黒人や農民、女性の解放を目指したが、同性愛者は視野になかった」。逆に革命家の力強いイメージから「マチスモ」(男性優位主義)を強めたという。


マチスモはラテンアメリカ社会で根強く、女性や性的少数者を見下す傾向がある。キューバでは、そこにイデオロギーが加わった。革命と社会主義体制を守るためにすべてを捧げる「新しい人間」という概念が提唱され、「性的に逸脱」した同性愛者は「新しい人間」になれないとされた。


1965年から68年にかけ同性愛者は、宗教の熱心な信者らとともに「帝国主義と資本主義の手先」とされ、思想矯正を目的とした強制労働施設に送られた。


71年から76年の「灰色の5年間」と呼ばれる時期には、党の方針にそぐわないとされた文化人らが公職から排除され、同性愛者も再び迫害対象になった。80年には文化人や同性愛者が多数亡命した。その後、政府内で性的少数者の権利について見直しが徐々に始まったが、社会ではタブー視され続けた。


93年、「灰色の5年間」の同性愛者を扱った映画が大ヒット。問題が認識されるようになった。米メディアによると、性的少数者の団体が結成されたが、共産党支配下で自由が制限されており、97年に解散に追い込まれたという。


■カストロ元議長、生前「不正義…


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