南米ペルーのユンガル村長選が7日、投開票された。返り咲きを目指したヒトラー氏(37)の立候補を、レーニン氏(32)が阻もうとしたことが国外でも報じられ、世界から一躍注目された選挙になった。注目候補のヒトラー氏は当選できたのか。
ヒトラー氏出馬、レーニン氏が阻止試みる ペルー村長選
舞台はアンデス山中にある人口3千人ほどの小村・ユンガル村。2011~14年に村長を務めたヒトラー・アルバサンチェス氏が今回返り咲きをめざして立候補を表明したところ、レーニン・ウラジミール・ロドリゲス氏がヒトラー氏の立候補届を受理しないよう裁判所に訴えた。結局、訴えは「正当な理由がない」として選挙管理当局や裁判所に却下され、ヒトラー氏は立候補を認められた。
村長選にはヒトラー氏ら計6人が立候補した。ヒトラー氏は「善いヒトラー」をキャッチフレーズに選挙戦を展開。選挙管理当局によると、開票結果は投票率86・31%で、ヒトラー氏が得票率47・7%で当選した。
当選から一夜明けた8日、ヒトラー氏は朝日新聞の電話取材に対し、「昨夜は村中に『善いヒトラーが戻ってきた』とかけ声が響く中、朝までお祝いした。村長の責任は重大だ。自然の母とともに、すべての村人が食事と仕事と家に困らないようにしたい」と抱負を語った。(サンパウロ=岡田玄)