恩赦を取り消され、再収監を命じられた南米ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領(80)が4日午後、ツイッターとフェイスブックに「私を殺さないで」と訴える動画を投稿した。
動画は入院先で撮影したとみられ、撮影時間は51秒。ベッドに横たわったフジモリ氏が弱々しい声で「政治家のみなさん、政治的な武器を使わないでほしい。私にはそれに対抗できる力はもうない」「大統領と裁判官に唯一のお願いがある。私を殺さないでほしい。収監施設に戻されれば、私の心臓は耐えられない。私に死刑宣告をしないでほしい」と語っている。
フジモリ氏は軍による民間人殺害事件で有罪となって収監されていたが、昨年12月に健康上の理由から恩赦を受けて釈放に。ところが最高裁が今月3日、収監施設でも健康問題に対応できるとして恩赦を取り消し、収監を命じた。フジモリ氏はその直後、次男の国会議員ケンジ・フジモリ氏(38)に付き添われ、入院していた。(サンパウロ=岡田玄)