特別養護老人ホームの新規設置に関連して、便宜を図る見返りに1千万円を受け取ったとして、福岡県警は10日、福岡県鞍手町の徳島真次前町長(59)=福岡市中央区薬院1丁目=を受託収賄容疑で逮捕し、発表した。「間違いない」と容疑を認めているという。
前鞍手町長、収賄容疑認める供述 下水巡る官製談合事件
捜査2課によると、徳島前町長は2013年秋以降、鞍手町内で特別養護老人ホームの新設を計画していた社会福祉法人関係者らから、県への働きかけや整備事業者の選定について有利な取り計らいをしてほしいと依頼を受け、15年2月5日ごろ、1千万円を受け取った疑いがある。
社会福祉法人は、最終的に選定の公募には参加しなかった。贈賄側は公訴時効が成立しているという。
徳島前町長は、町発注の下水道事業をめぐる官製談合事件で、入札情報を業者に漏らす見返りに150万円を受け取ったなどとして、加重収賄や官製談合防止法違反などの罪で起訴されている。(菅原普)