大手住宅メーカーの積水ハウス(大阪市北区)が東京都品川区の土地取引で所有者を装った「地面師」に55億5千万円をだまし取られたとされる事件で、警視庁は、虚偽の登記をしようとしたとして住所不定、職業不詳佐々木利勝容疑者(59)を偽造有印私文書行使と電磁的公正証書原本不実記録未遂の疑いで逮捕し、21日発表した。「私は関知しておりません」と容疑を否認しているという。
収監中の男が主導か 16年に土地情報入手 地面師事件
12口座に55億円分散 地面師事件容疑者ら追跡逃れか
逮捕者は9人目。捜査関係者によると、積水ハウスが昨年4~6月にこの土地売買で被害にあった55億5千万円のうち、40億円以上が地面師グループの管理する計12口座に分散された。佐々木容疑者はこのうち複数の口座を準備した疑いがある。
警視庁捜査2課はこのほか、主導役とされるカミンスカス操(みさお)容疑者(58)、会社役員の男(63)、口座を準備したとみられる暴力団関係者の三木勝博容疑者(63)=警視庁町田署が16日に別の詐欺事件で逮捕=の計3人について、同じ容疑で逮捕状を取っている。カミンスカス容疑者は13日、羽田空港からフィリピンに出国しており、警視庁は警察庁を通じて国際手配の手続きを進めている。
別の地面師事件で有罪判決を受…