テレビ朝日は29日、10月の月間視聴率(1~28日、ビデオリサーチ調べ、関東地区)が全日帯(午前6時~午前0時)で7・7%を記録し、NHKと在京民放キー局の中で単独1位になったと発表した。これに伴い、日本テレビが4年10カ月連続で維持してきた全日帯、ゴールデン帯(午後7~10時)、プライム帯(午後7~11時)のすべてを制する「三冠王」の座を、2013年12月以来初めて、明け渡すことになった。日テレの全日帯は7・6%で、0・1ポイント及ばなかった。
テレ朝と日テレの発表によると、ゴールデン帯は日テレが11・7%で、テレ朝は11・1%。プライム帯は日テレが11・4%で、テレ朝が11・2%。日テレが「2冠」は維持している。
テレ朝広報部によると、朝の情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」、連続ドラマ「リーガルV」や「相棒 season17」、10月に始まった日曜夜のバラエティー番組「ポツンと一軒家」などが好調だという。
日テレの大久保好男社長は29日、「全体に、平日の午前、午後のベルト番組(帯番組)が少し、苦戦している」と分析。「各番組が新しい企画を投入し、工夫をしているので、これから盛り返してくれるのではないかと期待している」と定例会見で語った。
日テレの福田博之執行役員編成局長も会見でトップに立っているプライム帯でも、テレ朝と0・2ポイント差だったことに触れ、「少し前までは差をつけて勝てていたが、ここでも差を詰められている」と述べた。対策として「特に他局と比べて、視聴率の面で少し差ができている、ドラマの視聴率アップにはこだわっていきたい」と語った。(真野啓太)