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巨大ITの規制、政府強化へ データ集中・市場独占懸念

政府は米グーグルや米アマゾンなど、「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業への規制を強化する。個人情報や知的財産などのデータがこうした企業に集中して市場の寡占が進み、公正な競争環境をゆがめかねないためだ。欧州連合(EU)などの規制強化の動きと歩調を合わせる。


7月から議論を進めてきた経済産業省や公正取引委員会などの検討会が5日、中間論点整理案を公表した。年内に最終案をとりまとめ、年明けから具体的な規制方法の検討に入る。


検索やSNS、ネットショッピングなどのサービスを展開するIT企業は「プラットフォーマー」と呼ばれる。このうち、グーグルと米アップルに加え、米フェイスブックとアマゾンの4社はその頭文字を取って「GAFA(ガーファ)」とされる。こうした企業はこれまで、個人や事業者の取引を生む場を提供しているにすぎないとして、日本では規制の対象とみなされていなかったが、検索サービスやネット通販が普及するにつれ、個人の検索履歴や買い物履歴などのデータが集中し、市場の寡占も進んだ。


一方で集めた情報をどう取り扱っているかが不透明なまま、ほかの企業が不利な取引を強いられるなど、不公正な条件にさらされているとの懸念も出てきた。


そこで政府はプラットフォーマーに対し、企業との取引条件などの開示を義務づけることを検討。データを独占して市場をゆがめていないか、専門家を集めた監視組織の設置も議論の対象とする。


プラットフォーマーが企業を買収する場合、公取委は買収相手の企業が持つ情報も加味し、個人情報や特許などのデータがどの程度、集積するかを審査対象に加えることも検討する。


先行するEUは今年4月に専門の監視組織を発足させ、プラットフォーマーの規制案も公表している。(西山明宏)


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