イオン九州の店舗に行く度に来店ポイントがたまるアプリを悪用し、ポイントをだまし取ったなどとして、福岡県警は12日、無職菅野大悟容疑者(29)=北海道石狩市花川北二条2丁目=を詐欺や同未遂などの疑いで逮捕し、発表した。菅野容疑者は「ポイントで商品を買いたかった」などと供述しているという。
サイバー犯罪対策課によると、客が店舗を訪れた時にアプリを起動させ、クリックすれば位置情報からポイントが付与される。菅野容疑者は2月28日、自宅のパソコンで位置情報を偽装しアプリを起動。イオン九州の店舗への来店を装い3月に140ポイント(140円相当)を詐取したほか、3月1日~4月11日にパソコン45台を使って同様の手口で、計約538万ポイント(計約538万円相当)をだまし取ろうとした疑いがある。容疑を認めているという。
菅野容疑者は、位置情報を偽装できる仕組みを開発。1千枚以上のカードのデータを使い、約269万回の来店を装っていた。イオン九州のメンテナンス担当者が、ポイントが菅野容疑者に集約されているのを不審に思い、県警に届けた。イオン九州の店舗は九州に71店舗あり、1日で全店舗を回っても最大で142ポイントしか付与されないという。(島崎周)