パプアニューギニアで18日に閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議は、通商紛争のまっただ中にある米中の深い溝によって、首脳宣言がまとまらない事態に発展した。世界の人口の約4割を占める国々が協調をめざしてきたAPECの枠組みを、米中両大国の対立が揺るがしている。
異例の事態を最初に明かしたのは、閉幕後の18日午後、記者会見をしたカナダのトルドー首相だった。「貿易を巡って異なる見方があるのは、決して驚きではない。意見の一致を妨げたいくつかの国々があるため、首脳宣言ではなく、議長声明になりそうだ」と語った。
議長を務めた開催国パプアニュ…