１９５４年にブラジルで生まれたゴーン会長は、フランスで高等教育を受けて仏タイヤ大手ミシュランに入社。ブラジルや北米の現地トップとして、徹底した合理化で業績を改善させて頭角を現した。

羽田に降り立ったゴーン容疑者を… 捜査は一気に動いた

ゴーン容疑者の歩みを写真特集で

【特集ページ】日産のカルロス・ゴーン会長 逮捕

９６年仏自動車大手ルノーに移り、９９年日産自動車に再建役として送り込まれ、２００２年度までの経営計画「日産リバイバルプラン（ＮＲＰ）」を発表。村山工場（東京）の閉鎖や２万１千人の人員削減といった日本の自動車業界ではかつてない規模のリストラを打ち出し、長年の取引先も見直した。鉄鋼業界再編の引き金にもなり、「ゴーン・ショック」と呼ばれた。

経営陣が責任を果たすべき数値目標を示すコミットメント（必達目標）、目的別に各部署から社員を集めて担当させるクロス・ファンクショナル・チーム（ＣＦＴ）といった斬新な手法も持ち込んだ。０２年２月にリバイバルプランの１年前倒しでの完了を表明。業績改善だけでなく、経営陣の無責任体質を改めて縦割り組織の弊害も打破し、企業文化も変えたと評価された。

強烈なリーダーシップと、多様…