千葉県東部の沿岸部で女性の遺体の一部が見つかった事件で、死体損壊・遺棄容疑で逮捕された女性の長男で自称会社員、山田基裕(もとひろ)容疑者(37)=同県八街(やちまた)市=が「遺体はのこぎりで切った。遺体とは別の場所に捨てた」と供述していることが26日、捜査関係者への取材でわかった。千葉県警は容疑者の立ち寄り先で複数ののこぎりを発見、事件に使われた刃物の特定を進めている。
母の遺体切断容疑の長男「処理に困ってやった」
母親の遺体切断、海に遺棄した疑い 37歳の男逮捕
山田容疑者の逮捕容疑は9月26~27日ごろ、自宅で同居していた母親の容子さん(75)の遺体の頭部や手足を切断し、同県大網白里(おおあみしらさと)市や周辺に捨てたというもの。9月29日~10月8日、同市や隣接する九十九里町、白子町の河口や海岸で胴体、頭部、両足が見つかった。
捜査関係者によると、遺体にはのこぎりで切断した痕跡があり、山田容疑者も「のこぎりを使った。遺体を捨てた後に県内に捨てた」といった趣旨の供述をしているという。県警は見つかった複数ののこぎりのうち1本が遺体の切断に使われたとみている。
一方、山田容疑者が事件後に自家用車を売却しようとしていたことも捜査関係者への取材でわかった。車内のシートも取り換えていたという。県警は同容疑者が証拠隠滅を図って、この車で遺体を自宅から沿岸部に運んだ、とみている。