宮崎県高千穂町の住宅で26日、男女計6人の遺体が見つかった殺人事件で、県警は27日朝、住宅の現場検証と、町内の五ケ瀬川で発見された遺体の引き上げを始めた。遺体は連絡の取れていない次男とみられ、県警は次男が6人死亡に関わっていたかどうか調べる。
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現場では午前8時半ごろからダイバーらが水中に潜り、川岸の一部分にブルーシートがかけられた。現場は谷底のため、収容には時間を要する見通し。
捜査1課によると、一家は農業、飯干保生(いいほしやすお)さん(72)▽妻の実穂子さん(66)▽次男の会社員昌大(まさひろ)さん(42)▽昌大さんの妻でパート従業員の美紀子さん(41)▽昌大さんの長男で建設会社従業員の拓海さん(21)▽小学2年の長女唯さん(7)の6人暮らし。
住宅で見つかったのは、昌大さんを除く5人と、昌大さんの知人で同県五ケ瀬町鞍岡に住む農業松岡史晃さん(44)と確認された。
捜査関係者によると、昌大さんは人間関係をめぐってトラブルを抱えていた。松岡さんは25日、このトラブルに対応するため飯干さん方を訪れたとみられるという。翌26日午前11時すぎ、松岡さんの父親から「息子が昨日から帰っていない」と高千穂署に相談が寄せられていた。
同日夕には、高千穂町内の五ケ瀬川で遺体が見つかり、川にかかる橋の近くには昌大さんの軽乗用車が発見されていた。現場の状況から、橋から飛び降りて自殺を図った可能性があるとみている。(松本真弥)