日本航空の副操縦士が乗務前の飲酒で英国警察当局に逮捕された問題で、国土交通省は27日、羽田空港にある日航の事務所に立ち入り検査に入った。再発防止策などをまとめた報告書を日航が16日に提出したことを受けた措置。国交省は検査で状況を確認し、同社への行政処分も検討する。
日航は報告書で、副操縦士が「簡易型」の検知器を使った社内のアルコール検査を不正な方法ですり抜けたと認定。再発防止策として、国内で導入していた不正をしにくいとされる「精密型」の検知器を海外でも配備することなどを決めた。今回の立ち入り検査で国交省は、副操縦士のアルコール検査に立ち会った機長2人にも話を聞く。
全日空の子会社やスカイマークでも、機長の飲酒が原因でフライトが遅れた問題があったとして報告書を提出しており、国交省は今後、両社にも立ち入り検査する方針。(贄川俊)