サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害に関与した疑惑があるサウジのムハンマド皇太子が11月30日、アルゼンチンで開幕した20カ国・地域(G20)首脳会議に出席した。国際的な批判が高まる中、フランスのマクロン大統領は直接、強い調子で皇太子を非難。トランプ米大統領は短い雑談にとどめたが、ロシアのプーチン大統領は皇太子と固い握手を交わすなど、各国首脳で対応の違いが顕著になった。
【特集】事件の経緯は、王室の関与は…サウジ人記者殺害疑惑
AFP通信によると、マクロン氏は会場で、皇太子に記者殺害事件について、国際的な専門家を事件の調査に加えるよう求めたという。
インターネットに流れた動画では、2人は立ち話で英語で会話した。目を据えて険しい表情で話しかけるマクロン氏に対し、皇太子は笑みを浮かべて応対。皇太子が「心配しないでほしい」とあしらうと、マクロン氏は「私は心配している」と反論。まともに受け止められていないと感じたのか、しまいにマクロン氏が「あなたは私の話を聞いていない」と非難すると、皇太子は「もちろん聞いている」と応じ、すれ違いをみせた。
仏大統領府はこのやりとりにつ…