2016年に廃炉が決まった高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の後継となる高速炉計画について、経済産業省が3日、今後の開発方針となる工程表の骨子を公表した。今世紀半ばごろに運転を始め、本格的な利用は今世紀後半になるとしたが、具体的な炉型や出力規模は示さず、先送りした。
工程表は年内をめどに政府の高速炉開発会議(議長=世耕弘成経産相)で決めるが、実質的に破綻(はたん)している核燃料サイクル政策は一層見通せなくなっている。
もんじゅ廃炉決定後、政府が高速炉の実現目標の時期に言及したのは初めて。東京電力福島第一原発事故前の計画では、もんじゅの次の段階の実証炉を25年ごろまでに実現し、50年より前に商業炉を導入するとしていた。
高速炉は高速中性子を使いプル…