警察署内で留置人から預かっていた現金10万円を盗んだとして、警視庁は7日、滝野川署警務課留置係の男性巡査長(31)を懲戒免職処分とし、発表した。同日、窃盗容疑で書類送検した。容疑を認めているという。
人事1課によると、巡査長は8月8日午後1~2時、同署1階の警務課会計係事務室内の金庫から、男性留置人の現金10万円を盗んだ疑いがある。「お盆の親族の集まりのために金が必要だったが、家計が厳しかった。盗んだのは1回だけで、給料日には戻そうと思っていた」と述べているという。
10万円は刑事収容施設法に基づいて署長がこの留置人から預かって保管していた数十万円のうちの一部。留置人が弁当などを購入する際に留置係が金庫から出して支払いに宛てるが、巡査長はこの機会に盗んでいたという。同月15日、他の留置人の分も含めた現金の一斉点検で発覚した。警視庁は監督責任を問い、上司の男性警部(54)ら3人も警務部長訓戒などとした。