大阪城公園（大阪市中央区）で観光客らにたこ焼きやおでんなどを販売した売り上げを申告せず、約１億３千万円を脱税したとして所得税法違反の罪に問われた宇都宮タツ子被告（７２）の判決が１２日、大阪地裁であった。増田啓祐裁判長は被告に懲役１年執行猶予３年、罰金２６００万円（求刑懲役１年、罰金３９００万円）を言い渡した。

判決によると、宇都宮被告は２０１４～１６年の３年間、自らが営む軽食店「宮本茶屋」で約３億３千万円の売り上げを得たのに確定申告せず、所得税約１億３２００万円を免れた。増田裁判長は「結果は重大で相応の非難を免れない」と指摘したが、起訴内容を認めて加算税など全額を納めたとして執行猶予をつけた。判決後には「税金を払うのは当たり前のこと。（被告が弁解する）申告方法がわからないというのは理由になりません」と説諭した。（畑宗太郎）