東京都目黒区で２０１６年、元交際相手の女性（当時２４）を殺害したとして、殺人と死体損壊、死体遺棄の罪に問われた佐賀慶太郎被告（５２）の裁判員裁判で、東京地裁（佐々木一夫裁判長）は１４日、懲役２９年（求刑・無期懲役）の判決を言い渡した。遺体は見つかっていないが、殺人罪の成立を認定。「常軌を逸した非道な犯行で、計画性が高く極めて悪質」とした。

判決によると、佐賀被告は女性から避けられ、警察にも届けられたため、勤務先を退職するに至ったことに恨みを募らせて犯行を計画。１６年９月１６～１８日ごろ、女性のマンションに行って何らかの方法で殺害し、遺体を解体して千葉、埼玉、東京などに捨てた。

弁護側は「借金を返してもらうために行き、もみ合いになったてナイフが刺さった」と殺意を否定したが、判決は、被告が事前に殺害方法などをネットで検索していたと指摘。女装して長時間待ち伏せしていた点なども踏まえ、計画的に殺害したと結論づけた。