水泳教室で知的障害がある男性(24)が熱中症で死亡したのはコーチが予防措置をとらなかったためだとして、大阪市都島区に住む両親が教室を運営するNPO法人とコーチに5500万円の損害賠償を求めた訴訟が大阪高裁で和解した。
12日付の和解調書によると、コーチが練習中に給水させるなどの予防措置を怠っために男性が熱中症で死亡したと原告・被告側双方が認め、法人とコーチが両親に和解金4千万円の支払い義務を認める内容。
2017年6月の一審・大阪地裁判決によると、男性は13年8月、大阪府東大阪市の屋内プールであった水泳教室に参加中に意識を失い、病院に搬送されたが死亡した。判決はコーチが給水を怠ったと指摘し、法人側に770万円の支払いを命じた。だが、給水が確実に熱中症を防げたとはいえないなどと判決が結論づけたことを不服として、両親が控訴していた。(大貫聡子)