パイロットの飲酒問題で、国土交通省はアルコール検知器を使った乗務前の飲酒検査を新たに義務づけ、アルコール基準を呼気1リットルあたり0・09ミリグラムとする方針を固めた。基準超のアルコールが検知された場合の乗務は認めない。19日の有識者検討会の意見も踏まえ、航空法にもとづく新たな通達を年内にも出す方針だ。
日本では現在、国内航空会社への通達で乗務前8時間以内の飲酒を禁止しているが、呼気検査の義務やアルコール基準はない。
飲酒対策は各社任せになっていたが、10月末、社内検査を不正にすり抜けた日本航空の副操縦士から英国当局の呼気検査で現地基準の10倍超のアルコールが検出。逮捕され、その後実刑判決を受けた。全日空の子会社などでも機長の乗務前の飲酒による便の遅れが相次いだことから、国交省が対策を検討していた。
基準は、血中濃度1リットルあ…