大阪(伊丹)空港勤務の男性航空管制官(55)が、酒気帯び運転で物損事故を起こし、内縁関係にある女性(37)に身代わりを依頼した疑いがあることが、大阪府警への取材でわかった。府警は管制官を道路交通法違反(酒気帯び運転など)と犯人隠避教唆の疑いで来月にも書類送検する方針。管制官は「仕事をクビになると考えた」と説明しているという。
府警は女性についても犯人隠避容疑で調べている。交通捜査課によると、管制官は11月11日夜、同府枚方市内の国道170号で、酒気帯び状態で車を運転し、歩道の柵に衝突。その後携帯電話で女性を呼び出し、身代わりを依頼した疑いが持たれている。
同課によると、警察官に対し管制官は現場で「運転は妻がした」と説明。その後現場に到着した女性も同様の説明をしたが、不審に思った警察官が問いただすと、「私ではない」と認めたという。管制官は府内の実家でビールなどを飲み、自宅へ戻る途中だった。
航空管制官は、空港の管制塔などで航空事故が起きないよう交通整理したり、離着陸時の許可や誘導をしたりする国土交通省の国家公務員。国交省は21日、日本航空の副操縦士が基準を大幅に上回るアルコールが検出された問題を受け、事業改善命令を出している。