仏ラジオ局フランスアンフォは27日、仏ルノーの経営陣がオランダにある同社と日産自動車、三菱自動車の統括会社から不透明な報酬を受け取っていたと報じた。複数年にわたり、1人当たり年間最大で13万ユーロ(約1600万円)の追加報酬を統括会社「ルノー・日産B・V」がルノー経営陣に支払っていたという。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
ルノー労組が今月、この報酬をルノーが公表していなかったとして、同社のティエリー・ボロレCEO(最高経営責任者)暫定代行と筆頭株主である仏政府のルメール経済・財務相に、透明性の改善を求める書簡を送ったという。
この統括会社をめぐっては、ルノー会長で特別背任容疑で再逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者(64)の側近が2010年、ゴーン容疑者の報酬の一部支払いを隠蔽(いんぺい)するために利用できないか、ルノーのゴーン氏側近に持ちかけていた、と仏メディアが報じていた。(パリ=疋田多揚)