日本通運は20日、中国陝西省西安市とドイツ・デュイスブルクを結ぶ専用貸し切り列車を試運転した。中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」で、中国が推進するシルクロード経済圏構想「一帯一路」の陸上ルートにあたる路線を走る。航空便と海運に次ぐ第3の輸送手段として、欧州や中国に展開する日系企業が注目し始めた。
中欧班列は、ロシア経由とカザフスタン経由があり、1万キロ超の経路を2週間余りかけて走る。今年8月現在、90路線が運行され、電子製品や自動車部品、完成車、雑貨などが行き来する。輸送費は海運より2、3倍高いが、輸送時間は半分。航空便より時間はかかるが、75%程度安い。運賃の季節変動が少ないのが魅力だ。
日通はこの路線に欧州向けの専用列車を試運転させた。長さ40フィート(約12メートル)のコンテナを連ねたものだ。20日に西安市であったイベントで、在中国日本大使館の飯田博文公使は「日中双方にメリットがあり、日中間の第三国協力を代表する事業だ」と強調。高杲・西安副市長も「一緒に活用して第三国市場を開拓したい」と歓迎した。
中欧班列は2011年、重慶市…