韓国でBMWの乗用車が走行中に出火する事故が相次いだ問題で、韓国の国土交通省は24日、同社がエンジン部分の欠陥を知りながら隠蔽(いんぺい)し、リコール(回収・無償修理)が遅れたとして、課徴金112億ウォン(約11億円)を課すと発表した。検察に刑事告発する。
BMW出火、韓国だけ相次ぐ 政府「最大限運転控えて」
同省は、事故原因を調べていた官民合同調査団の報告にもとづき、火災の原因をエンジン部分の排ガス再循環装置の欠陥だと特定。BMWの本社(ドイツ)が2015年10月に問題を把握しながら、適切な対応を取らなかったとした。
韓国では、今年だけでBMW車の出火事故が50件以上発生し、所有者が損害賠償請求訴訟を起こすなど社会問題になっていた。現地法人のBMWコリアは、所有者の抗議を受け、7月と10月の2回にわたり、65車種、約17万2千台のリコールを実施。同省も対応の遅れを批判されていた。(ソウル=武田肇)