中国が不法就労の疑いで拘束したカナダ人の女性教員が釈放され、カナダに帰国した。カナダ外務省報道官が29日、「今月拘束されたカナダ国民が帰国した」と明らかにした。中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)幹部の逮捕をめぐる中カナダ関係悪化との関連は薄いとみられる。
米国の要請を受けたカナダが華為幹部を逮捕して以降、中国でカナダ人が相次いで拘束されていた。休職中の元外交官ら2人については「中国の安全を脅かした」として拘束されており、逮捕への報復措置との見方が強かった。ただ、女性教員については、カナダ、中国両政府ともほかの2人とは事情が異なるとしていた。(ニューヨーク=鵜飼啓)