トランプ米大統領は6日、ホワイトハウスで記者団に対し、2回目の米朝首脳会談の開催地について「そう遠くない将来、公表されるだろう」という見通しを示した。一方、北朝鮮に対する経済制裁は「(非核化に向け)とても前向きな証拠がない限りは維持される」とも語った。
【特集】金正恩とトランプ
トランプ氏は北朝鮮の非核化をめぐる米朝交渉に関し、「私は間接的に北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と話をした」と述べ、「(北朝鮮側と)とても良い対話を行っている」と強調。「(オバマ)前政権が続いていれば、アジアでは北朝鮮と大戦争がいま起こっていただろう」と語った。非核化協議が進展していないという批判が米国内の外交・安保専門家の間で強まっていることを意識し、トランプ政権としてはすでに緊張緩和という外交的成果をあげた、と強調したものとみられる。
米朝交渉をめぐっては、米側は非核化が実現するまでは北朝鮮への経済制裁を続ける考えを崩しておらず、両国間の意見の違いは大きいままだ。ただし、米CNNによると、トランプ政権は昨年12月、複数の候補地に調査チームを派遣して準備を進めているという。トランプ氏は正恩氏との再会談に強い意欲を示し続けており、非核化協議に実質的な進展がみられなくても、再会談の早期開催に向けた準備を加速させていく可能性がある。(ワシントン=園田耕司)