着物店「はれのひ」(横浜市)の決算を粉飾するなどし、銀行から融資金をだまし取ったとして詐欺罪に問われ、横浜地裁で懲役2年6カ月の判決を受けた元社長、篠崎洋一郎被告(56)が、判決を不服として東京高裁に控訴した。1日付。
一審判決によると、篠崎被告は2015年9月期決算で債務超過を隠すなどして、16年9月に横浜銀行から3500万円、東日本銀行から約3千万円をだまし取った。一審の弁護人は「新成人に晴れ着を着させたいという思いで、なんとか存続に向けて動いてきた」などとして、執行猶予付き判決を求めていた。「はれのひ」は、昨年の成人式を前に突然店を閉じ、晴れ着を着られない新成人が相次いだ。(飯塚直人)