北九州市の指定暴力団、工藤会をめぐる動きが慌ただしい。途絶えていた繁華街の「夜回り」を復活させ、その主導役の組長を首脳級幹部に登用した。一方で本部事務所が市に差し押さえられ、拠点を失う可能性も出てきた。トップで総裁の野村悟被告(72)の逮捕から4年余。国内唯一の特定危険指定暴力団はどこへ向かうのか。
工藤会壊滅を阻む意外な壁 みかじめ料を続ける市民たち
頂上作戦から4年、工藤会のいま 高級外車を軽自動車に
「夜回りするぞ」
捜査関係者によると、2018年6月上旬、傘下組織の古参組長(71)の発した号令で「伝統行事」がよみがえった。この組長ら7人は6月中旬、北九州市・小倉などの繁華街を練り歩いたという。
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工藤会関係者によると、夜回りは約20年前に始めた。
数十人の組員を、それとわかる…