名古屋市内で相次いでいるひったくり事件で、別の窃盗事件に関与したとして愛知県警が逮捕した男(40)が、数件のひったくりについても関与を認めていることが、捜査関係者への取材で分かった。県警は今後、男が関わったひったくり事件の全容解明に向け、裏付けを進める。
捜査関係者によると、男は名古屋市守山区のマンション敷地内からオートバイを盗んだ疑いで、25日朝、逮捕された。このオートバイは、一部のひったくり事件の現場付近で防犯カメラに映っていたものと同型だったという。逮捕後、男は名古屋市内で相次ぐひったくり事件の一部について、関与したという趣旨の説明をしているという。
県警によると、県内のひったくり被害は、昨年12月以降に急増した。名古屋市内だけで、1月25日までに未遂を含めて60件以上起きた。1月の被害の多くは、後ろから近づいてきたオートバイによる犯行で、自転車の女性が狙われていた。
男の逮捕後、名古屋市内では28日夕現在、ひったくりの被害は確認されていない。ただ、一連の事件では原付きバイクによる犯行もあるため、県警は慎重に調べる方針だ。