政府と反政府勢力タリバーンとの戦闘が続くアフガニスタンのガニ大統領は28日、テレビ演説で「タリバーン側に政府との真剣な対話を求める」と述べた。アフガンの治安維持を支える米国がタリバーン側に駐留米軍の完全撤退方針を示し、両者が大筋合意したことを受けての動きとみられる。
アフガン米軍、完全撤退の方針 タリバーンと大筋合意
アフガン撤退「タリバーンと大筋合意」 米当局が初公認
現地報道によると、ガニ氏は「いまのところは外国軍の駐留の必要性がある」と語る一方、「永久に外国軍が駐留することを求めているアフガン人はいない」とも述べた。その上で、「(外国軍が)いずれかの時点で撤退する時には、管理された計画を通じてなされる」として、米軍撤退の可能性も示唆した。
大統領府などによると、タリバーンとの交渉にあたっている米政府のハリルザド・アフガニスタン和平担当特別代表が27日、ガニ氏と面会。ハリルザド氏は、撤退についてタリバーンと正式に合意する場合は、アフガン政府と協議することを確認したという。(ムンバイ=奈良部健)