長崎新聞社(長崎市)の徳永英彦社長が社員に性的な発言をしていた問題を受け、同社は2日、徳永社長が役員報酬の3カ月分を自主返上すると発表した。
長崎新聞社長が性的発言 「セクハラ当たらず」処分せず
同社によると、この日に開かれた臨時取締役会で徳永社長が社内外の9人に伝えた。会社による処分ではなく、「徳永社長自身による申し出」という。取締役会では、今後の対応として「ハラスメント防止対策をより強化する」ことなどが示されたというが、具体的な取り組みについては「研究中」としている。
徳永社長は社長就任が内定していた昨年11月、自身の職場送別会で酒をつぎにきた男性社員とその部下の女性社員に対し、「(2人は)愛人やろもん」などと発言、腰を振るひわいな動作をした。報道機関の指摘を受けて判明したが、「セクハラに当たらず、処分もしない」と説明していた。1月19日付の新聞で「おわび」記事を掲載した。25日には県内16の市民団体が、専門家の意見を踏まえた再調査や防止策を立てることなどを要請していた。
この日、徳永社長は「信頼を損なう結果になった反省に立ち、自らを律するとともに、ハラスメント防止対策の先頭に立ち社員とともに推進する」との談話を出した。(横山輝)