岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年夏、入所者の男女5人が相次いで死傷した事件で、傷害容疑で逮捕された元職員の小鳥(おどり)剛(たけし)容疑者(33)=名古屋市南区=が入所者の女性(当時91)に強い力で暴行した可能性があることが、捜査関係者への取材でわかった。県警は介護中の事故ではなく、小鳥容疑者が女性に対して意図的にけがをさせたとみて調べる。
県警によると、小鳥容疑者は17年8月15日午後2時10分ごろ、施設内で女性に暴行を加え、両胸の肋骨(ろっこつ)が折れ、折れた肋骨が肺に刺さるなど約2カ月の重傷を負わせた疑いがある。
県警は、小鳥容疑者の認否を明らかにしていないが、17年8月に朝日新聞記者が5人の死傷への関与を尋ねたところ、「やっていないです」と否定した。
この女性は、自宅療養していた…