防衛大学校(神奈川県横須賀市)の上級生らから暴行や嫌がらせを受けたとして、福岡県内の男性(24)が、在学時に学生だった8人と国に計約3700万円の損害賠償を求めた訴訟のうち、元学生を相手取った訴訟の判決が5日、福岡地裁であった。足立正佳裁判長は8人のうち7人の責任を認め、計95万円の支払いを命じた。1人に対する請求は退けた。
防衛大、過半数が下級生いびり 「粗相」数え、体毛に火
訴状によると、男性は2013年4月の入学以降、上級生らに顔を殴られたり、アルコールを吹きかけられ体毛に火をつけられたりする暴行を受けた。体調を崩して帰郷した後には、遺影のように加工した写真を「LINE」に流された。「重度ストレス反応」などと診断され、15年3月に退学した。
男性が国に約2300万円の損害賠償を求めた訴訟は分離されている。(一條優太)