岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年夏、入所していた高齢者5人が相次いで死傷した事件で、傷害容疑で逮捕された元職員の小鳥(おどり)剛容疑者(33)が、介護施設に勤務していた頃に入所者を侮辱するような言動をしていたことが関係者への取材でわかった。一方、逮捕直前まで働いていた会社では将来を嘱望される存在だったという。
小鳥容疑者は16年8月に施設職員となり、5人が相次いで死傷した直後に、施設を経営する医療法人の理事長に促されて退職。その後、名古屋市の建築資材販売会社に就職した。
「それいゆ」の元同僚によると、小鳥容疑者は入所者にベッドに入ってもらう際に「チーンしていただく」という表現を使っていた。同僚らは「永眠」を連想させる言い回しに戸惑ったという。入所者が相次いで死亡したときも、笑顔を見せることがあったといい、元同僚は「喜怒哀楽の『哀』がないのではと思った」と振り返った。
また、別の介護施設の同僚も、小鳥容疑者が入所者に食事を出すときに「この肉、動物を殺したものなんだよ」と言う場面があり、注意をしたという。
逮捕直前まで勤めていた建築資…