著作権を侵害したものだと知りながら、インターネット上の漫画や論文などをダウンロードしたり、画像として保存する「スクリーンショット」をしたりする行為を違法とする著作権法の改正方針。これに対し、本来、「被害者」であるはずの漫画家から反対の声が上がっている。その理由とは――。
8日に国会内で開かれた改正方針への反対集会。表現の自由を守る活動をするNPO法人「うぐいすリボン」などが主催し、研究者ら約100人が集まった。
「風と木の詩(うた)」などの人気作がある漫画家で、京都精華大教授の竹宮恵子さんは、自身が会長を務める「日本マンガ学会」が法改正への反対声明を出したことを紹介。漫画そのものだけでなく、同人誌即売会「コミックマーケット」に代表される漫画のスピンオフ作品など「二次創作コミュニティー」を社会的に読み解く研究について、「著作権侵害になる可能性がある画像も含めて集めることから始まる」と説明。研究者としての立場から懸念を表明した。
竹宮さんは、さらに「描く側か…