男子の募集定員は133人なのに、女子は121人――。東京都立高校の入試では、共学である各校の定員が男女別に定められている。都道府県全体で男女別に募集しているのは、東京だけ。同じ高校でも男女で合格ラインが異なり、「時代に合わない」と指摘されてきたが、いまも続くのはなぜなのか。 「都内の保護者には、男女別定員が珍しいという感覚はないと思う」。都内の大手学習塾の高校受験担当は話す。ただ、指導の際は男女それぞれの倍率をみながら出願先の高校を考えたり、指導のレベルを上げたりするという。 都立高普通科(全日制、124校)では、定員を男女別に決めており、倍率も男女で違っている。今春入学の都立高校一般入試の応募状況をみると、日比谷(千代田区)は男子の募集定員133人に対して334人、女子は121人に258人が応募し、倍率は男子が2・51倍で、女子を0・38ポイント上回った。逆に本所(墨田区)は男子100人に203人、女子91人に241人が応募し、女子は2・65倍。こちらは女子の倍率が男子を0・62ポイント上回る。 2019年度の推薦入試も含む募集定員の合計は男子が1万4423人、女子が1万3202人。都教委は、都立高全体で見た場合に男女の不公平が生じないよう、都内の公立中学校の卒業予定者の男女比を各校の定員に一律にあてはめている。だが、学校ごとには男女で倍率に差ができ、その分、筆記試験などの総合得点による合格ラインも違いが生じる。それにより、同じ得点でも性別の違いで合否がわかれる。 都教委によると、男女別の募集が始まったのは1950年度。男女共学制実現のために導入されたが、当初は旧制中学校が母体の高校は男子が多く、旧制高等女学校だった高校は女子を多くしていた。徐々に男女の定員差は縮まり、2003年度から全校の男女比を一律にした。 だが、この男女別定員は、全国では異例の制度だ。朝日新聞が47都道府県の教育委員会に尋ねたところ、都立以外に男女別の定員がある公立高校は群馬県立の2校だけ。大阪府立高の普通科も、かつて定員の9割まで男女別に合否を決めていたが、男女の合格ラインが異なるのを避けるため、13年度から男女合同の募集に変更した。担当者は「不合理を改める必要があった」と言う。合同の定員を長く続ける愛知県教委の担当者も「男女で定員を分けるのは違和感がある」と話す。 実は都教委でも見直しは議論さ… |
都立高の募集定員、なぜ男女で違う? 合格ラインにも差
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
「また教員になりたい」が少ない日本 OECD調査
市立小の朝礼に「愛国の歌姫」招く 神武天皇に関する歌
教員の夏休み「まとめ取り」復活へ 文科省が方針
「夏も授業」後押しするエアコン でも設置率に地域格差
教える内容多くて…夏休み短縮広がる 公立の小中学校
日本の小中教員、腕磨く時間最短 先進国最長勤務なのに
小学生の自殺、最多は「家庭問題」 厚労省が原因分析
プログラミング教育、町村で遅れ 小学校で来年度必修化
組み体操、喝采沸く「カシオペア」 高さ求めず事故急減
入院中の受験勉強、タブレットが支える 試験会場は院内
新導入英語「話す」テスト、5%が未実施 全国学力調査
公立校英語力、中3トップはさいたま市 教員の判断加味
中高生の英語力、政府目標届かず 自治体間で大きな差も
中高生の英語力、政府目標届かず 自治体間で大きな差も
兵庫・明石の公立中で授業数不足 数年間行事など理由に
ただ1人の新入生、カエルがお迎え「1人じゃないよ」
「政治はPTAを放置してきた」 異例の公約掲げた市長
小学1年の交通事故、5月急増 警察庁「学校慣れ要因」
母が自殺、施設で育った女子高校生「自分の過去は強み」
中学の社会教科書、1点申請取り下げ「重大な欠陥ある」
小学校教科書、ページ数が1割増 対話形式の要素増える
「私、死にますか」と聞いた茉風 吹奏楽部、奇跡の夏
さあ春休み、どこで遊ぶ? 多くの小中学校で修了式
中学の女子生徒会長1割だけ…背景調査へ 小学校は均等
G20期間中、大阪府立校が休校に 6月27、28日










