福岡県教委は10日、県立高校のエアコン設置・維持費について、保護者負担から公費に切り替える方針を明らかにした。近年の猛暑を受け、「空調がないと授業が成り立たず、学校教育に必須」(城戸秀明教育長)と判断した。
県教委によると、県立高でエアコンを設置し維持管理する費用は、保護者が生徒1人あたり年8千~9千円程度を負担している。十数年前は「環境教育に逆行する」など公費負担に反対意見があり、各校でPTAが購入したり、リースを受けたりして維持してきた。
県教委は新年度から、県立高校95校(中等教育学校を含む)のうち、未設の2校への整備や、既設のエアコン計約5千数百台の維持費をまかなうよう検討するという。
県教委によると、昨秋の時点で、47都道府県のうち29県が県立高の空調費を保護者負担としている。(渡辺純子)