制服メーカー大手の菅公学生服(岡山市)が作製したポスターに不適切な表現があったとして、同社が回収を始めたことが16日、分かった。スカートをはいた女子生徒の後ろ姿のイラストとともに、「自分が『カワイイ』と思った短いスカートによって性犯罪を誘発してしまいます」との表現に、被害者側に非があると受け取れる、などとインターネット上で批判が出ていた。
同社によると、ポスターは2012年に防犯活動の一環として作り、複数の学校で掲示を呼びかけた。今年1月12日、学校で掲示されていたポスターについて「おかしい」と指摘するネットの書き込みをきっかけに、ネット上で表現に批判の声があがっていた。
同社は15日、ポスターの回収を決め、ホームページに謝罪文を掲載。「女性蔑視や軽視を意図するものではなく、性犯罪が生じた場合、犯罪責任はすべて加害者にあり、被害者には何も落ち度がないことを前提とした上で『防犯意識の投げかけ』をすることを目的としていた」と説明した。その上で、「『短いスカートが性犯罪を誘発』との表現は、被害にあう女性側にも非があるとの意味と捉えられる。ご不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます」とした。(山下知子)