「学研の家庭教師」として派遣されて勉強を教えていた少女の体を無理やり触るなどしたとして、強制わいせつ罪などに問われた自営業吉原俊哉被告(59)=大阪府四條畷市=に対する初公判が12日、大阪地裁であった。吉原被告は起訴内容を認め、検察側が懲役1年6カ月を求刑して結審した。判決は3月7日。
起訴状などによると、被告は出版大手「学研ホールディングス」のグループ会社「学研エル・スタッフィング」(東京都豊島区)が派遣する家庭教師をしていた2018年5月、同府東大阪市の高校1年だった女子生徒の自宅で、生徒にキスをしたり服の中に手を入れて体を触ったりしたとされる。
同社によると、被告に聞き取り調査をしたうえで昨年8月に契約を解除。ホームページ上で「会員、保護者、関係者のみなさまに多大なるご心配をおかけしておりますことを心より深く、お詫(わ)び申し上げます」などとコメントしている。
検察側は論告で「信頼関係を利用し、密室で行った犯行は卑劣で極めて悪質。未成年の被害者の肉体的、精神的苦痛は大きい」と指摘。一方、弁護側は最終弁論で「被害弁償をして深く反省している」として情状酌量を求めた。(畑宗太郎)