偽造在留カードを所持したとして、愛知県警は、大阪市港区夕凪1丁目の中国籍の無職、劉万磊(りうわんれい)容疑者(34)を出入国管理法違反の疑いで逮捕した、と19日発表した。容疑を認めているという。県警は、劉容疑者の自宅が「カード偽造工場」だったとみている。
県警によると、劉容疑者は2月18日午後4時半ごろ、自宅でインドネシア人名義の偽造在留カード1枚を所持した疑いがある。
劉容疑者の自宅を県警が捜索したところ、白無地のカード約7千枚のほか、カードを作るのに使うとみられるプリンター、パソコンなどもみつかった。「中国人から指示を受け、1日10~50枚作っていた」などと供述しているという。
昨年11月、偽造在留カードを売買するベトナム人ブローカーの男(26)らを逮捕し、カードの入手先などを調べる中で、劉容疑者が浮上した。背後に組織的な密売ネットワークがあるとみて、県警が全容解明を進めている。
在留カードは2012年、外国人登録証明書に代わって導入された。3カ月を超えて国内に滞在する外国人の在留資格や在留期間を証明するもので、就労の可否も記されている。法務省は外国人を雇用する際、不法就労でないかを在留カードで確認するよう求めている。