積水ハウスが土地取引を巡り所有者を装った「地面師」グループに代金を詐取されたとされる事件で、警視庁は20日、自称経営コンサルタントのカミンスカス(旧姓・小山)操(みさお)容疑者(59)=東京都港区台場1丁目=を詐欺などの疑いで再逮捕し、発表した。「詐欺はしていません」と容疑を否認しているという。
一連の事件では計17人が逮捕され、9人が約55億5千万円をだまし取ったとする詐欺などの罪で起訴されている。同容疑者は出国先のフィリピンから強制送還され、1月、17人のうち最後に逮捕された。警視庁は主犯格の一人とみている。
捜査2課によると、逮捕容疑は他の被告らと共謀して2017年3~6月、品川区西五反田2丁目の旅館跡地の所有者になりすまして積水ハウスと土地建物の売買契約を結び、約63億円を詐取したというもの。同課はカミンスカス容疑者が積水ハウスと直接交渉して架空の取引をまとめたとみている。