2回目の米朝首脳会談が開かれるベトナムの首都ハノイで21日、米国務省のビーガン北朝鮮政策特別代表と北朝鮮の金赫哲(キムヒョクチョル)・元駐スペイン大使が首脳会談に向けた実務協議を再開した。韓国政府関係者によると、非核化交渉の核心に関わる部分で意見が隔たっており、協議は難航が予想される。
トランプ大統領と金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の2回目の会談をめぐる実務協議は、今月上旬に平壌で行われて以来。北朝鮮からは、1月に赫哲氏とともにワシントンでトランプ氏と面談した朝鮮労働党統一戦線部の金聖恵(キムソンヘ)・統一戦略室長も同席した。会談後に署名する共同声明などについて調整を始めたとみられる。
韓国政府関係者によると、「完全な非核化」を約束した北朝鮮が具体的にどのような措置をとり、米国が何を「見返り」として示すかをめぐり合意が得られていない。首脳会談の成否は、トランプ氏と正恩氏の政治判断にゆだねられるとの見方も出ている。(ハノイ=武田肇、鈴木暁子)