国土交通省新千歳空港事務所によると、同空港を発着する航空便は22日、国内、国際線とも始発便から通常運航している。また新千歳空港ターミナルビルディングによると、地震の影響でJRがストップしたため、同空港では到着便の利用客が足止めとなり、約175人が夜を明かした。空港側は施設の一部を開放し、寝袋や毛布、栄養補助食品、水を配って対応した。今のところ空港施設やビルに被害は確認されていないという。
札幌市で帰宅困難者27人
札幌市は、21日夜の地震による市営地下鉄の運休などで帰宅できない市民らに対し、市施設の地下歩行空間や市民交流プラザを開放。最大で27人が利用した。22日朝になり地下鉄の運行が再開されたため、開放を終了した。
札幌市東区では、70代男性が地震でベッドから起き上がったときにひざを痛め、救急車で病院に運ばれた。ただ昨年9月の地震で液状化の被害が出た同市清田区里塚地区を含め、市内に大きな被害はなかった。
市教育委員会によると、午前7時時点で臨時休校する市立小中高はないという。
JR室蘭線、日高線の一部は運休続く
JR北海道によると、21日夜の地震で34本が運休した。札幌―帯広間を結ぶ特急「スーパーとかち」や札幌―函館間を結ぶ特急「スーパー北斗」などが遅れ、安全点検が済んだ駅で停車した。列車内で一夜を明かす人も含め、約2万5千人に影響が出た。
JR北は22日も、震源地に近く安全確認が済んでいない石勝線や室蘭線、日高線の一部区間で始発からの運休を決めた。
札幌の地下鉄、全線で再開
札幌市営地下鉄は22日午前3時40分ごろから、安全が確認できた区間から順次、始発を待たずに運転を再開。午前5時過ぎまでに全線が運行を再開した。
21日午後9時22分の地震発生時から、全3路線で運行を停止していた。
トヨタの工場にも影響
最大震度6弱を記録した21日夜の地震の影響で、トヨタ自動車北海道(北海道苫小牧市)は発災直後から変速機などをつくる工場の稼働を止めている。地震発生時は夜間操業中だった。設備点検をしたところ稼働に影響がないことがわかり、22日午後0時半ごろに操業を再開した。
トヨタ自動車北海道はトヨタ自動車の子会社。